このような症状のときは耳鼻咽喉科を受診しましょう

耳鼻咽喉科は、人間の体を維持するために大切な機能を扱う領域です。
聴覚・嗅覚・味覚・平衡感覚を扱う感覚器と、摂食嚥下・音声言語などの機能とそれに必要なのどの診療を行うことができます。
風邪、花粉症、耳や鼻の違和感、首の腫れ・しこり、飲み込みにくさ、めまいなど些細な不安心配でもお気軽にご相談ください。
快適な生活をするための、耳鼻咽喉科ならではのアドバイスをさせていただきます。
また、栄という立地から仕事の都合で通院が難しい方や海外に在籍している方に柔軟に対応させていただきます。

風邪の症状が現れたとき

一般的に風邪をひくと、耳が痛くなる、鼻水で出る、のどが痛くなるなどの症状が現れます。
それらの症状が特に気になる場合は、耳鼻咽喉科の受診がお勧めです。
耳鼻咽喉科は耳、鼻、のどの専門医です。
症状を緩和したり、悪化させないように適切な治療をさせていただきます。
◎発熱がある方は、マスクの着用をして来院ください。

みみ

耳の症状

  • 耳が痛い
  • 耳がかゆい
  • 耳だれが出る
  • 耳がふさがった感じがする
  • 耳の聞こえなくなった
  • 耳の聞こえが落ちてきた
  • 耳鳴りがする
  • 耳鳴り

主な疾患について

耳垢・外耳湿疹・外耳炎・外耳道真菌症・外耳道異物・急性中耳炎・滲出性中耳炎・慢性中耳炎・真珠腫性中耳炎・突発性難聴・低音障害型感音難聴・加齢性難聴・耳管機能異常症など

手術について

  • 滲出性中耳炎の手術
  • 慢性中耳炎の手術
  • 人工内耳の手術

はな

鼻の症状

  • 鼻がつまる
  • 鼻水が出る
  • 鼻血が出る
  • くしゃみが出る
  • においがわからない
  • 色のついた鼻水がでる
  • ほほや眉間が痛い
  • 鼻がくさい

主な疾患について

アレルギー性鼻炎・花粉症・急性鼻炎・血管運動性鼻炎・鼻せつ・急性副鼻腔炎・慢性副鼻腔炎(蓄膿症)・鼻出血・鼻骨骨折・鼻中隔弯曲症など

手術について

  • アレルギー性鼻炎の手術
  • 慢性副鼻腔炎の手術
  • 鼻中隔弯曲症の手術

のど

のどの症状

  • のどが痛い
  • 声がかすれる
  • のどに違和感がある
  • 咳や痰が出る
  • 味がわからない
  • 痰にに血が混じる
  • いびきをかく

主な疾患について

急性扁桃炎・急性咽頭炎・溶連菌感染症・急性喉頭蓋炎・扁桃周囲膿瘍・声帯ポリープ・咽喉頭異常感・喉頭腫瘍・扁桃肥大・アデノイド肥大・口内炎・味覚障害・唾石症など

手術について

  • 扁桃周囲膿瘍の手術

花粉症

一般的に、スギ花粉は2月上旬から飛び始めます。その他スギ花粉など、近年では一年中花粉症の症状で悩まれている方が多くなりました。毎年花粉症で悩まれている方は、その時期の少し前に受診されることをおすすめします。
また、アレルギー検査やレザー治療なども行っていますので、興味のある方はお尋ねください。

発熱症状

当院ではインフルエンザ感染症を高い検査技術で、ウイルスが少ない感染初期の場合でも、早期発見が可能な高感度検査を行っています。
このような検査を導入することにより、早期に感染症を発見でき、的確な治療を行うことができます。
◎発熱がある方は、マスクなどをして来院ください。

舌下免疫療法

当院では2019年7月から舌下免疫療法を開始しています。
舌下免疫療法は毎日、舌の下でアレルゲンを含む薬を服用することで、少しずつアレルゲンに対する免疫をつくっていく治療法です。
スギ花粉症の舌下免疫療法は6月から開始されることをお勧めしています。

舌下免疫療法の詳細はアレルゲン免疫療法ナビをご覧ください。 
https://www.torii-alg.jp/slit/

補聴器外来

加齢に伴う聞き間違いや聞き返しが増えたと感じらる場合、老人性難聴の可能性があります。
難聴は早めに治療することが大切です。

また当院では、小児難聴外来も行っています。学校の検診で指摘されたお子様の再検査も可能です。


難聴の患者様に対してご相談から、ご購入前の補聴器の貸し出しやご購入後の装着状況の確認、メンテナンスまで、言語聴覚士や補聴器販売店と協力してトータルに対応しています。
難聴と気づかれた場合は、早めに受診してください。

補聴器の詳細はサカエきこえの相談室のHPをご覧ください。 
https://sakae-kikoe.com/

ワクチン接種

新型コロナワクチン(65歳以上)
インフルエンザワクチン(中学生以上)
◎接種希望の方は、直接来院せずに必ず事前に電話でご相談ください。

よくある質問

耳鳴りがします。耳鼻科では「心配ない」と言われましたが…?

半年前から耳鳴りがします。耳鼻科にかかったところ心配はなく、「耳鳴りとうまくつきあって下さい。」と言われましたが、気になります。

耳鳴りの原因としては、危険な病気から起きているものもあるので、相談者のようにまず耳鼻科で原因をチェックしてもらうことが必要です。耳鳴りは自然に消失、軽快することもあるので、余り気にならないものであれば、しばらく様子をみていてもよいと思います。
しかし、どうしても耳鳴りが気になって仕方がない場合には治療が必要です。一般的には薬物療法で様々な薬が使われています。しかし、どれも単独で完全に耳鳴りを治すところまではなかなかいきません。それ以外に心理療法、自律神経訓練なども行われます。また、音があると耳鳴りは静かになったり、気にならなくなるという性質があるので、それを利用して音を使って耳鳴りをコントロールする治療法もあります。専門の医師が特殊な雑音の出る器具を使って治療することで、高い有効性が得られています。また、自分で出来ることとして、余り耳鳴りが気になる時にはテレビやラジオの音を流して静か過ぎないような環境をつくることも効果的です。
いろいろな治療法を組み合わせることで、完全に消失させることは無理でも苦痛を軽くできる場合が大半です。医師と相談の上、治療法を選択して下さい。

朝起きる時や寝返りをうつ時に目まいがします。30秒ほどで治まりますが…?

朝起きようとすると、クルクル天井が回ってしまいます。寝返りをうったりしてもなります。目まい自体は三十秒くらいで治まるようですが、気持ちが悪く不安です。昼間はあまり目まいは起きません。

ご相談の方の「目まい検査」をしたところ、頭を落として左を向いた時に目まいが起きることが分かりました。この時、クルクル回る律動的な目の動きが観察されました。眼振という現象で、自分の意思とは無関係に起こってしまうために周りが回って見えます。
ご相談の方の場合は、その特徴的な眼振から「良性発作性頭位眩暈(げんうん)」と言われる病気であることが分かりました。この病気は、耳からの目まいで、六十歳過ぎの女性に多いものです。目まいは夜中や朝に寝返りをうったり、急に起き上がろうとすると起き、一分以内でいったんは治まりますが、急な動作でまた起きてしまいます。原因は、内耳の半規管と呼ばれるところに耳石と呼ばれる小さなごみのようなものが貯まってしまうためと言われています。頭を回転させてこの耳石を半規管から追い出す治療法もあります。
経過は名前の通り良好で、ほとんどの場合、十日から三週間ほどで治まりますが、よく似た症状で小脳の出血や梗塞から起きる目まいがありますので、診察、検査はぜひ受けるようにして下さい。

飛行機に乗ったり、スキューバダイビングをして耳が痛くなるのはなぜ…?

気圧と中耳炎

山に登ると耳がボーンとしてしまったり、飛行機に乗ると耳が痛くなることがあります。あるいは近年流行のスキューバダイビングをして耳が痛くなることがあります。これはなぜでしょう?

耳は外から外耳、中耳、内耳と分かれています。外耳と内耳のことは今回は省略しましょう。問題は内耳でこれは耳の中「鼓膜」よりも奥のところを呼んでいます。では中耳とは何かということになると鼓膜の奥の空洞と考えてもらってもよいと思います。これは側頭骨という骨に囲まれた空洞でそこにちょうど窓のようなかたちで薄い鼓膜がはまり込んでいます。空洞であるからには入り口があるのですがこれは鼻の奥の上咽頭と呼ばれるところと「耳管」と呼ばれる狭く長いトンネルでつながっているのです。
つまりもう一度整理して考えると鼓膜の中も外も空気なのです。

そこで私達が山へ登った時のことを考えてみましょう。鼓膜の外の気圧は平地にいたときよりも下がってしまいます。一方もしも中耳内の気圧が以前のままであったらいったいどうなるでしょうか?気圧差によって鼓膜は外に向かって膨らんでしまうでしょう。そうなれば出来そこないの太鼓のようなもので鼓膜が振動しにくくなりボーンとした変な感じになります。山を下りるときには逆の現象で鼓膜は押し込まれてしまいます。
正常な人の場合はつばを飲んだりすることで耳管が開きこのおかしな感じは消失するのですが風邪などで働きが悪いときにはいつまでも治らないのです。長時間鼓膜が膨らんだままだったり、急激な気圧の変化が起きたりしたときには鼓膜に炎症や出血を起こしたり、中耳腔に浸出液が出て来たりします。そうなれば耳が痛くなり聞こえが悪くなってしまいます。これが気圧による中耳炎で特に飛行機による場合を「航空性中耳炎」と呼んでいます。

一方潜水によって水圧から鼓膜が押し込まれることによって起こる中耳炎を「潜水性中耳炎」と呼んでいます。ダイビングスクールなどでは「耳抜き」と称して耳管から空気を耳に吹き込み圧を調節する方法を教えているのですがなかなか素人には難しいことのようです。十分に練習を積んでから海に潜るようにしたいものです。

また体調の悪いときには耳管の働きも悪いわけですのでこれらの中耳炎になる確率も高いわけです。したがってその様なときには特別な配慮も必要となってくるわけです。潜水や山登りならば中止すればよいのですが飛行機に乗ることはなかなかやめるわけにはいかない状況の場合が多いようです。どうしても飛行機に乗らなくてはならない場合はその前に医師に相談をしていただくのがよいかと思われます。またいったん悪くなってしまったときにはその後の後遺症をおこさないためにも早めに医師を受診していただくことが肝要かと思います。

スギ花粉症対策あれこれ

スギ花粉症対策について

またうっとうしい時期がやって来ました。スギ花粉症です。鼻は詰まる、鼻水は出る、くしゃみはとまらない、目はかゆい、のどは痛い。本当にたまらないことです。次第に腹が立ってきて、「日本中の杉を切ってしまえ!」などと叫びたくなります。けれども考えてみますと、日本でスギ花粉症が発見されたのはたかだか30年前ですし、花粉症の患者が大量に出現しだしたのも20年ほど前からでした。それまではスギ花粉症の患者は殆どいなかったのです。もちろん杉の木は何万年も前からこの日本にはえていました。一体これはどうしてなのでしょうか?杉の木の責任なのでしょうか?
それはさておき、つらい花粉症は現実問題として乗り切らなくてはなりません。今から花粉症の治療に付いて少し述べてみましょう。

  1. 花粉と接しない
    一番よいことは2月からの3ヶ月間は杉の木のない外国にいってしまうことです。けれどもなかなかそんな優雅なことは我々、庶民にはできません。とにかく花粉が粘膜と接しなければ良いのですから、ゴーグルのような眼鏡をして、ガスマスクをすれば完全なのでしょうが、少なくとも普通のマスク、メガネでもある程度は効果があるようです。またこれだけはしてもらいたいことがあります。それは布団を干した後に掃除機をかけて欲しいということです。布団についた花粉を一晩中吸い込めば次の日は大変なことになってしまいます。
  2. 薬物療法
    花粉症の中心になる治療法です。残念ながら根本的に治してしまうという治療法ではありませんが、最近では眠気などの副作用の少ない良い薬がいろいろとでてきました。また点鼻、点眼液をうまく併用することで内服薬の効果をあげることもできます。花粉症の治療の基本はとにかくひどくさせないということです。いったんひどい症状が出てしまうと粘膜が傷害され花粉にたいして一層過敏な状態になってしまいます。そしてどんどんひどくなるという悪循環におちいってしまいます。抗アレルギー剤などを使って症状がでるのを防止する、それでもひどくなってしまった時にはできるだけ早めに症状を抑えこむことが肝心です。
  3. その他の治療
    根本的な治療といわれている物に源感作療法があります。これは少量のスギ花粉エキスを注射して体質改善をするというものですが長期間かかること、副作用、効果などのてんで問題があり、最近はむしろあまり行われなくなってきました。その他、鼻の粘膜を電気、酸、レーザーなどで焼いて花粉に反応しなくさせる方法もあります。また首の神経節をブロックして反応性を抑制する方法もあります。どれもその治療にあたっては、自分に適応があるのか医師と相談の上決めることが必用です。

なおスギ花粉症とかいてきましたが4月はむしろヒノキ花粉によることが多く、5月になってもまだ調子が悪い場合はカモガヤなどのイネ科雑草花粉による場合が多いようです。長引く場合はぜひ何に対するアレルギーなのかチェックしてもらってください。